13日にGoogle(グーグル)による決済・送金サービスのpring(プリン)を買収することで主要株主と合意し、プリンの株主であるメタップス、ミロク情報サービス、日本瓦斯(ニチガス)がGoogleへの売却を正式に発表した。

pring株式の45.3%を保有するメタップスは保有株を49億2100万円でGoogleに譲渡する。Googleは、他の株主であるみずほFG、みずぼ銀行などからpringの全株式を取得するとしており、買収金額は合計で108億円あまりとなる模様だが、これにプリン社員らが保有するストックオプション(新株予約権)や、買収に伴うプレミアム(上乗せ幅)を加味した「取得総額は200億円程度」とみられる。譲渡は、7月下旬から8月下旬を予定している。

では、なぜ?Googleは「送金アプリ」pring(プリン)を買収したのか!?その狙いは?についてを簡単に説明します。

pringとは一体どんな企業なのか?

pringは、「お金のコミュニケーション」を標榜した決済・送金アプリを提供する日本のベンチャー企業だ。決済プラットフォームのメタップスの関連会社として2017年に創業したpringは、資本金7億3000万円、純資産は7億700万円。個人および法人間での送金サービスを手掛け、数十万人規模の利用者を持つ。設立にはみずほ銀行も関与しており、みずほ銀行による決済アプリ「J-Coin Pay」にもpringのソースコードが提供されているなどの関係がある。

pringは「スマホ決済」にも位置づけられるが、どちらかというと決済機能はメインの機能としては提供されておらず、pringが注力してきたのは「送金」に関連する機能だ。個人間送金では、メッセージと同時にチャージしたお金(バリュー)の送受信が可能で、毎月1回ながら銀行口座への出金が無料という点が特徴。

送金・決済には銀行口座を接続して残高をチャージすることが基本で、残高の払い出しも無料でできることから、銀行の送金機能の代替としても十分機能する。そうした中で強化してきたのが法人向けの事業だった。日本瓦斯(ニチガス)の検査員の報酬支払いや交通費・経費の精算、地方自治体のデジタル商品券などに送金プラットフォームを提供していた。法人の銀行振り込みに代わってpringのバリューを提供することで、送金企業側にとっては振込手数料のコストを削減できる。手数料は1件50円~となっており、銀行振り込みよりも安い。

そのため、送金企業側も「月1回の支払い」以外に、日払いや週払いといった柔軟な送金が可能になる。受け取ったユーザー側も月1回ならば無料で出金できるし、必要なときには好きなタイミングで現金化することができる。

直近では、JCBと共同でクレジットカード加盟店に対するクレジットカードの売り上げ金振り込みを、pring経由にすることで毎日振り込む実証実験を、この7月1日から開始した。クレジットカードの売り上げが毎日振り込まれることで、加盟店のキャッシュフロー改善に繋がるとみて、東京・武蔵小山商店街で実験を進めていた。

 

「投げ銭」にも強み

こうした個人間送金、法人向け送金といったサービスに加え、いわゆる「投げ銭」機能も提供していた。pringのサービスにおける「チーム」機能の一環として提供されるもので、アイドルグループやサッカークラブのグループに参加して、そこでpring残高から「投げ銭」をすることで、そのチームを応援できるというものだ。

特に個人間の送金やチーム機能では、「コミュニケーション」を重視しているのが大きな特徴だ。送金時にはメッセージを入力し、そのままLINEなどのように会話を続けることもできる。pringは「お金のカジュアル化」をテーマに、誰もがお金に関して気兼ねなくコミュニケーションできるツールを目指していた。

まとめると、pringはコード決済としての存在感はPayPayやLINE Payほど高くはないが、法人向けのサービスやコミュニケーション機能など、決済における「独自のサービス」を作り上げつつあったと言える。だが、特に銀行口座への出金機能で手数料をpringが負担していて、当初月3回無料から1回に減らしたように、ユーザー数が増えるほどpring側にかかるコストが増大し、収益化という面ではチームや法人事業としてのさらなる強化が必要だった。

 

 

グーグルの狙い

さて、今回の買収の最大の興味は、Googleにとって、どんなメリットとシナジーが得られるか? ということだ。
それは、資金移動業者として登録するpringのネットワークを生かし、日本の銀行との連携をスピーディに深める狙いです。

日本はキャッシュレス決済の普及が遅れており、開拓の余地が大きいと判断したとみられる。ネット企業や通信大手の相次ぐ参入で、20年のQRコード決済の取扱高は19年比4倍の4.2兆円と過去最高を更新した。ただ、クレジットカードなどを含む全体の比率は3割に満たない。7~9割に上る韓国や中国を依然として大きく下回る。

日本では現在も顧客獲得を優先した大型還元が続き、体力勝負の様相を呈する。フリマアプリのメルカリが20年1月、経営難に陥った新興のオリガミを買収。4000万人超が登録するPayPay(ペイペイ)も、21年3月期の営業損益は726億円の赤字だった。還元競争が長引けば収益化への道が遠のく。各社は決済以外の融資や保険など金融サービスを拡充して収益化を急いでいます。

ここに資本力と技術力が強みのグーグルが参入することで競争が一段と激しくなる可能性がある。日本で22年をめどに始める送金・決済事業の詳細は明らかになっていないが、米国で20年に刷新したスマホ決済「Google Pay」を念頭に置いているようだ。

例えば、利用者は家族や知人の電話番号などをアプリに登録すると、チャットで連絡を取り合うように手軽に送金できる。受け取ったお金を店頭や電子商取引(EC)店舗などの支払いに使える。「お金のコミュニケーションアプリ」をテーマにしていたpringと共通する部分が多い。

単純な決済機能にはとどまらないのが強みだ。グーグルの地図機能と連動して利用者にあわせ加盟店からの特典や関連情報を表示。支出管理機能は銀行口座だけでなく、Googleのメールサービス「Gメール」や撮影したレシートの支払い明細を集約できる。強みの検索やAI技術を生かし、金融関連機能を広げる可能性がある。

米国ではアップルの基本ソフト(OS)「iOS」にも対応させ、シェアを広げている。送金決済を展開するインドでは「市場を独占していた最大手のペイティーエムを脅かす存在になっている」。

ただ、技術力と資金力のあるグーグルでも金融事業では一筋縄にはいかないとの見方もある。日本のスマホ決済は巨大IT企業にとっても鬼門だ。米アマゾン・ドット・コムも決済サービス「アマゾンペイ」を展開しているが存在感は小さい。ペイペイは3000人規模の人員を投入し、加盟店を328万カ所以上に広げた。

データを巡る懸念もあるGoogleは「決済に関する個人情報はネット広告には使わない」と説明しているが、プライバシー問題が注目される場面がたびたびある。こうした企業イメージが金融分野などに進出する際の妨げになる可能性がある。

pringとGoogleはともに、現時点で買収の事実は認めているものの、それ以上のコメントは避けている。両社がどういった戦略を描いているかは判然としない。買収によってGoogleが日本においてどのようなサービスを提供するのか、pringに新たな事業の展開があるのか、今後の動向が注目される。

 

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