ブランドブック(コンセプトブック)と言っても、色々なものがあります。
対象が商品だったりサービスだったり企業ブランディングだったり、有形から無形まであります。

ブランドブック(コンセプトブック)とは、
1.概念
2.全体を貫く基本的な観点や考え方
3.価値
を伝えるBookだと理解しておけば難しくないと思います。

ここで紹介したいのは、ブランドブック(コンセプトブック)の必要性や効果、そして活用方法です。
近年ではブランディング戦略の一環として作成されることも増えてきています。

ではなぜ、ブランドブック(コンセプトブック)が今必要なのか?そして、それをどのように活用するのか?

それは、商品やサービスの機能的な価値だけでなく、情緒的な価値が付加価値として重視されるようになってきてているからです。
また、就職先や働く場所を選ぶときにも、これまでの歴史や社会的な責任を果たしているか?、理念や将来的なビジョンがしっかりしているか?といった事に重きを置く人が増えています。商品・サービスの質がいいのは最低条件で、+αの魅力が選ばれるポイントになっています。

ブランドとコンセプトの違い

ブランドとは

ブランド(Brand)とは、製品・サービス・企業などに関連した識別可能なシンボル・ネーミング・ロゴ・スローガン・デザインなどのことを指します。ブランドは、消費者の記憶に残り、その製品やサービスなどを他の競合製品やサービスと区別し、信頼感や価値を提供する役割を果たします。

ブランドは、その製品やサービス・企業などの品質、価値、文化、または価値観を反映します。その評価が認められれば、顧客との信頼関係を構築し、製品やサービス・企業などの価値を高めることができます。

コンセプトとは

コンセプトとは、一般的にアイデアや概念のことを指します。特に、製品やサービス・プロジェクト、またはアートやデザイン、企業理念やコンプライアンスなどの開発や設計において、方針・主題・理念を示す言葉で、特に何かを生み出すプロセスの最初の段階で重要な役割を果たします。それが何を提供し、どのような価値を持ち、どのような目的でつくられたのかを示すのがコンセプトです。

ブランドブック(コンセプトブック)に必要な要素

ブランドブック(コンセプトブック)を構成する要素として

  • ミッション(果たすべき使命)
  • ビジョン(展望、あるべき姿)
  • バリュー(提供する価値)
  • ブランドコンセプト(ブランドの考え方、世界観、理念)
  • ブランドメッセージ(企業や商品のイメージを端的に伝える言葉)
  • シンボルマークやロゴタイプのデザインの意味(企業や商品のイメージを視覚的に伝える)

などが主ですが、ブランドブック(コンセプトブック)は、決して社外向けだけではありません。

企業理念などを社員に浸透させるために作成することもあります。
近年増えてきたのは、まさに社内向けのコンセプトブック(ブランドブック)かもしれません。
これは、インナーブランディングの一環として作成することが多いので
インナーブランディングの必要性をやっと日本の企業も気付き始めたということかもしれません。

インナーブランディングってなに?

当たり前ですが、企業は人(社員)で成り立っています。
しかし、その当たり前に対して給与やボーナス以外にフォローをする企業が少なかたっり、社長の人柄でつながっていたりと、カタチとして定まっていない企業も多く、代替わりの際に良い社風まで消えてしまった企業も多いと思います。

分かりやすく言うと「社風」という”ふわっ”とした概念を具現化することかもしれません。そこで注目されているのが、インナーブランディングです。

インナーブランディングとは、企業理念や価値を定義し、自社の社員に対して共感と浸透を促す活動を指します。インナーブランディングの軸は、社員一人ひとりが理解・納得した上で意識変革をしていくことです。
企業を内側から変革し、企業価値を向上させ、より理想的な「あるべき姿」の実現を目指すものです。

インナーブランディングは「ブランドや企業の目標を実現するために、社員一人ひとりが自分ゴト化すること」が目的です。

つまりインナーブランディングには、社員が自ら進んで企業理念やブランドコンセプトに基づいた行動を行うことで、会社の目標達成や、ブランドが目指す価値を実現できる効果があるのです。

450年前にブランディングを行った人物

ブランディングやインナーブランディングは最近できたのでしょうか?
いえいえ!!実は、最低でも450年前から「ブランディング」はあったのです。
それを行った有名な人物こそ、織田信長です。
1567年、信長が34歳の時に「天下布武」を掲げ、天下統一を目指しました。これは対外的なブランディングでもありますが、実はインナーブランディング的な要素の方が大きかったのではないかと私は思っています。

これまでの戦は、農民だったり傭兵だったり数の勝負的なところがあり忠誠心は少なかったかもしれません。
桶狭間の戦いで織田信長は数より質(団結力・統率力)の力を実感したのだと思います。

「天下布武」とは
‟戦を止め、民を豊かに、そして安心して暮らせる世の中を創る”を大義名分にし天下統一に向け、何万という兵を正義という名のもとに統一(モチベーション・誇り・やりがい・団結力)させ戦に勝利し続けました。
この「天下布武」こそが「信長のインナーブランディング」だと私は思っています。

他にも、最強の武将と言われた武田信玄の軍旗に掲げられた「風林火山」です。
これは戦術・兵法ですが、今でいうと「行動指針」かもしれませんが、その旗を見ただけで敵が逃げ出すなど、対外的なブランディングにもつながりました。

インナーブランディングで得られるメリット

現在において、インナーブランディングで得られるメリットとしては

□世の中から期待されることで生まれる働く人のモチベーション向上
□社員の意志統一(団結力)

です。それから得られるメリットは果てしない価値があります。

働くことの“誇り”と“やりがい”を感じられれば、更なるサービス向上・技術向上・質の向上につながっていきます。

社員の
「心」が変われば、「態度」が変わる。
「態度」が変われば、「行動」が変わる。
「行動」が変われば、「習慣」が変わる。
「習慣」が変われば、「人格」が変わる。
「人格」が変われば、「運命」が変わる。
「運命」が変われば、「人生」が変わる。

と、社員の人生が変われば企業の未来も変わっていきます。
すごいことですが、ご存知の通り口で言うほど簡単ではないのが現実です。

ただ、取り組むだけの価値は十分にあると思いますし、取り組まないと企業の未来が無いかもしれません。

クレドやコンセプトブックを作成し社員に浸透

企業理念や価値を定義し、各ポジションに落とし込めば、後はどのように社員に浸透・共感してもらえるかが重要です。
その手段の1つとして、クレドカードやコンセプトブック(デザイン・コミュニケーション)が効果的です。

クレドカードで有名なのがリッツ・カールトンホテルです。

「We Are Ladies and Gentlemen Serving Ladies and Gentlemen」

という言葉が書かれています。これはモットーと呼ばれるものです。
この意味は、「紳士淑女を満足させられるのは、紳士淑女だけである」というインナーブランディングであるが、そのモットーが噂になり対外的なブランディングにも功を成しました。

まずは、対外的なことまで欲張らず、しっかり社員にむけたブランディング(=インナーブランディング)を行うことが、大きな成果を得られ企業の未来を変えることにつながると思います。

◆企業理念を浸透させるコンセプトブック実績紹介はこちら>>

ホームページなどに掲載し、マーケットに発信することが重要。

商品やサービス、企業のブランドブック(コンセプトブック)の内容は、当然ホームページにも記載をして社外の多くの方々に訴求していく必要があります。
インナーブランディング的なコンセプトブック(ブランドブック)の内容も、社内だけに留まらず、ホームページに掲載して社外に宣言しましょう。

いまや、ホームページは唯一の自社媒体であり、最も費用対効果の高いツールです。
ホームページを上手く活用して、社内外に発信することが重要です。

ブランディングだけでなく、それを訴求するツール(シンボルマーク・コンセプトブック・ブランドサイト・クレドカードなど)の制作まで、一気通貫して提供できるのが、私たちフォーサイトクリエイションの強みです。

1社ですべて提供できる方が、スピーディでかつ、効果が期待できると思いませんか?