コロナ禍、アフターコロナにおいて企業や商品・サービスの「ブランディング戦略」は、以前よりも更に必要不可欠なものになりました。企業が目指しているビジョンや企業姿勢や社会貢献などを知ってもらうのではなく、分かりやすく伝える努力を今まで以上にしなければいけない時代になりました。社外向けたブランディング戦略、社員に向けたインナーブランディング戦略など、企業にとってどちらが適しているのか?を正しい知識を持って判断し実行していきましょう。

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はじめに

コロナにより今までの常識が崩れ、いま世界は新しい時代を迎えました。商談や採用も働き方も、組織の在り方までもが変わりました。
また、今まで以上にインターネットを中心とした時代になり、インターネット抜きにビジネスを考えることが不可能になりました。

今までは会って説明できていたことが、これからはステークホルダーに観てもらって理解してもらわなければ選ばれない時代です。
つまり、自分たちの魅力を簡潔に分かりやすくまとめる必要性が出てきました。

・あなたの商品の特徴やこだわりは何ですか?
・あなたの商品が他社よりも優れている点は何ですか?
・あなたの商品が私に与えてくれるメリットは何ですか?
・あなたは、なぜその商品を作っているのですか?
・あなたの会社は、商品を通して世の中に何を与えようとしているのですか?
etc…

最低でもこれらすべて、即答できなければいけません。

日本の企業は、採用面接時に入社希望者には自己PRや企業に何を提供できるのか?を聞く割に、企業側は現状の説明しかせず、PR(競合に勝るポイントなど)やビジョン(目指すべき姿)をしっかり伝えないor言えない企業が多いのも事実です。
コロナにより世界が変わったからこそ、より一層ブランディングは企業にとって必要になりました。

では最後に、
「あなたの会社は、何を実現する企業ですか?」

 

「ブランディング」という魔法の言葉

最近特に各業界で「ブランディング」の必要性をよく耳にしますが、
皆さまは「ブランディング」と聞くと、どのようなイメージを持たれていますか?
◆分かっているようで分かっていないなあ!?
◆面倒臭そう
◆なんか、難しそう・・・
◆それって本当に必要なの!?
など様々だと思います。

その一方で、「ブランディング」をすれば
◆採用が強化される
◆営業力が強化され売り上げが拡大される
◆企業の知名度が向上する
など、魔法のように思っている方も多くいらっしゃいます。
課題解決は「ブランディングの確立」と口癖のようにおっしゃる方もいらっしゃいます。

本当の意味や確立の仕方が分かっていない人の方が多いと思いますが、必要性は感じているようです。
確かに、物が溢れ、外国からの参入やM&Aが当たり前になっている現在、今後生き延びるには広告戦略において「ブランディング」は必要不可欠なものになっていることは確かです。

WEBサイトも会社案内パンフレットも、営業ツールも営業手法も、ロゴマークも社名も企業理念もビジョンも、すべてブランディングの一部です。しかし、それぞれを単体として考えていると図の左にように気が付けばバラバラになっていきます。
こういう企業が実はとても多いのが現状です。だから今、「ブランディング」が必要なのです。

 

ベスト・グローバル・ブランドBest Global Brands)とは?

正式名称インターブランド・ベスト・グローバル・ブランドInterbrand | Best Global Brands)は、インターブランド社が年一回、集計して発表している世界のブランド企業の価値をランキングした100社のランキングリストである。インターブランドのホームページで過去2001年から現在までのリストを確認する事が出来る。大企業のCEOが最も注目するランキングの一つとされている。<ウィキペディアより引用>

ちなみに、2020年のランキングは、8年連続1位のアップル。2位は米アマゾン、3位が米マイクロソフトと上位3ブランドを米国企業が占めた。13年から2位だった米グーグルは4位に。5位は韓国のサムスン電子となり初めてトップ5に入った。

日本企業の最上位は、トヨタ自動車が前年と同じ7位。自動車メーカーとしては17年連続で最高位だった。次点はホンダの20位。日産自動車は59位に入った。自動車メーカー以外では、ソニーが51位、71位にCanon(キヤノン)、コロナ禍で需要が拡大した任天堂は76位。大ヒットとなった「あつまれどうぶつの森」は、世界で2000万本以上を販売し、世界で最も楽しまれたゲームとなった。

TOP100にランクインする日本企業数は6社と電機メーカーの不調により減少傾向である。
思ったより多かったですか?それとも少なかったですか?

しかし世界から見ると日本は経済大国 世界3位にもかかわらず「ブランディング」が下手な国として有名です。
日本人として悲しいですね…

確かに、ハイネケンやバドワイザーなどのビールはどこの国でも飲めますが、スーパードライや一番搾りは世界中で飲めない。日本企業が海外の企業(ブランド)をM&Aするが、ブランディングできないため知られていないケースも多い。

 

「ブランディング」って最近できたの!?

生産人口が多く、競合も少なかった時代は「ブランディング」を行わなくても国内ではモノは売れていましたが、生産人口の減少や競合過多、海外進出の現在だからこそ「ブランディング」の必要性がより重要になってきました。

では、「ブランディング」とは昭和になってから出てきたのでしょうか?
いえいえ!!最低でも450年前から「ブランディング」はあったのです。

それを行った有名な人物こそ、織田信長です。
※家紋だって今でいうとロゴマークですので、もっと昔から存在していました。

1567年、信長が34歳の時に「天下布武」を掲げ、天下統一を目指しました。

「天下布武」とは
‟戦を止め、民を豊かに、そして安心して暮らせる世の中を創る”を大義名分にし、天下統一に向け、何万という兵を統一させ戦に勝利し続けました。この、「天下布武」こそが「ブランディング」であり、信長のアイデンティティ(存在意義・個性・特徴・差別化・メリット)なのです。

これからは特に、企業や商品などに「アイデンティティ」が求められているのです。
それが無いと、
選ばない(=販売✖)
働きたいと思わない(=採用✖)

 

コーポレート・アイデンティティ(CI)とは?

コーポレート・アイデンティティ (CI ) は、企業のあるべき姿を体系的に整理し、それに基づいて自社の文化や特性・独自性などをイメージ、デザイン、メッセージとして発信することで会社の存在価値を高めようとするビジネス手法である。

顧客から見た企業の具体的な提供価値として独自性を定義し、企業活動に落とし込むのではなく、自社の夢の姿としてCIを定義し、シンボルマーク化することですが、たいていの企業がお披露目イベントとして満足してしまいがちになってしまいます。「これでは肝心の顧客に何も伝わるものはなく、単なる自己満足に終わってしまいます。

 

※【完全解説】CI・VIの意味・違い・目的・活用方法(同ブログ内リンク)>>

 

コーポレート・アイデンティティからブランディングの時代

こうした過ちを正すためCIキャンペーンのように、抽象論と精神論をロゴマークとして統一するだけで終わらせるのではなく、つぎつぎと変化する消費者市場に対応し、顧客の視点から具体的なマーケティング戦略を立て、コミュニケーションするという戦略を、ブランド・アイデンティティ戦略(ブランディング戦略)と言います。

これからの時代で企業が生き残り存続していく上で重要視されています。ブランド戦略が長期的な競争優位の源泉を生み出すだけではではなく、収益のアップ、株価への影響を及ぼすことは実証されています。

「ブランディング」とは魔法の言葉です。
しかしその本質を分かっていないと、メリットを得ることは出来ません。

これからの企業の発展のために、正しいブランディング戦略を行ってください。

 

インナーブランディングも必要!?

今までお話しした内容は、社外向けのブランディング戦略で、対象は(ターゲット・取引先・就職希望者・株主など)になります。ただ、企業価値を向上させるに重要なのは、社外以上に社内も重要になってきます。
そうです。企業は人(社員)で成り立っています。そこで注目されているのが、インナーブランディングです。

インナーブランディングとは、企業理念や価値を定義し、自社の従業員に対して浸透と共感を促す活動を指します。インナーブランディングの軸は、従業員一人ひとりが理解・納得した上で意識変革をしていくことです。
企業を内側から変革し、企業価値を向上させ、より理想的なあるべき姿の実現を目指すものです。

インナーブランディングは「ブランドや企業の目標を実現するために、社員一人ひとりが自分ゴト化すること」が目的です。

つまりインナーブランディングには、従業員や社内関係者が自ら進んで企業理念やブランドコンセプトに基づいた行動を行うことで、会社の目標達成や、ブランドが目指す価値を実現できる効果があるのです。

例えばスターバックスでは、「サードプレイス」という価値を顧客に提供しています。「サードプレイス」は、家でも職場でもない、ほっとできる場所を意味します。この「サードプレイス」という価値を実現するために、スターバックスの従業員はアルバイトであっても笑顔を絶やすことなく、コーヒー1杯に最高のサービスを行い、快適な店舗空間づくりを行っています。

 

クレドやコンセプトブックで社員に浸透

インナーブランディングの成功のカギは、上記にもあるように「社員一人ひとりが自分ゴト化すること」です。
そのための手法としてクレドカードやコンセプトブックを作成するのも効果的です。

◆企業理念を浸透させるコンセプトブック実績紹介はこちら>>

 

まとめ

似たような商品で溢れている今、ただ作れば売れる時代は終わりました。商品の特徴だけでなく、商品やサービスにどのように付加価値を付けていくかがとても重要になります。モノが溢れた時代だからこそ、人が商品やサービスを選択する際に、その付加価値に大きく左右されるようになったと言えるでしょう。

是非、あなたの商品やサービス、そして企業に新たな付加価値を!