近年増えてきているサブスクビジネス。そもそも「サブスクリプション=サブスク」とはどんなものなのか?
成功事例や失敗事例、メリットやデメリット、成功させるポイントなど完全解説いたします。
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サブスクとは?
さまざまな業界で増加してきている「サブスク」。この言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。そもそも「サブスク」とは、英語の「subscription(サブスクリプション)」を略したもので、「定期購読」や「予約購読」などの意味があります。
月毎に決まった購読される新聞など、サブスクリプション型のサービス自体は以前から存在していました。現在では、買い切り型だった商品やサービスが、続々とサブスクリプション型に切り替わっている事から注意を集めています。
サブスクリプション方式とは、一定期間に対して一定の金額(または利用料)を支払うことで、サービスを受け続けることができます。サブスク方式ではない場合は、商品やサービスを受けたらその利用した分に応じて金額(利用料)が発生します。しかし、サブスク方式なら、どれだけ商品を使っても、どれだけサービスを受けても、料金は定められた一定額から変わりません。
成功事例
サブスクビジネスは、幅広い分野で導入されています。最もメジャーなのが、動画配信や音楽の定額サービス。動画配信なら「Amazonプライムビデオ」や「Netflix」「Hulu」「YouTube Premium」、音楽配信なら「Apple Music」「Spotify」などがあります。同じようにマンガや小説、雑誌を読み放題できる「Kindle Unlimited」「dマガジン」「楽天マガジン」なども人気です。それ以外にも実はたくさんの成功しているサブスクがあります。
①パンスク
「パンスク」は、株式会社パンフォーユーが運営している、パンのサブスクリプションサービスです。毎月1回、パンスクと提携している全国のパン屋さんから、店舗自慢のパンのセットが届きます。どのショップのどのようなパンが送られてくるのかは、届くまでのお楽しみです。全国の著名店・評判店のパンが届く事もあるので、「気になるパン屋さんを見つけても、ショップが遠くてなかなか買いに行けない」という方にとっては、嬉しいサービスです。
焼き立てのパンを独自技術で冷凍させてから発送してくれるので、「早く食べないとおいしくなくなるのでは」、「賞味期限がすぎるのでは」と心配する必要もありません。冷凍されたパンを「パンスク」で焼き直すので、常に焼き立ての味が楽しめます。
食パンなどのシンプルパン、甘いパン、総菜パンなどから、パン屋さんが一押しパンをセレクトして配送してくれるのが魅力のサービスです。パンの個数は1箱あたり6〜10個程度で、パンの大きさや使用されている具材で個数が変わります。パンが入っている箱に、お店の名前やパンに対するこだわりなどが書かれたカードが同梱されているのも成功理由の一つです。
②キリンホームタップ
「キリンホームタップ」とは、キリンビール株式会社が提供しているビールのサブスクリプションサービスです。サービス自体は2017年から開始していましたが、供給体制を越える応募数があった為、度々新規会員受付を終了していましたが、ビールサーバーの供給体制などサービスの基盤が整ったため、本格展開に至り2021年末での会員数を前年約5倍となる10万人を目指すことを発表しました。
「キリンホームタップ」へ登録するとビールを定期的に送り届けてくれます。また、ビールを注ぐための専用サーバーもレンタルする事ができるという点も魅力的です。家でいつでも美味しいビールを飲むことができます。
1度に送り届けられるビールの量は1Lのサイズが2本で、足りないケースは付け足しで注文をすることも可能です。専門のビールサーバーは、発送られるビールのボトルをセットするだけで簡単に使用でき、プロ顔負けのクリーミーな味わいを実現しています。ビールは鮮度を重視していて工場から直送され、季節などに応じて移り変わりする限定のビールを楽しむ事ができます。
その中でも、「一番搾りプレミアム」はキリンホームタップ用に用意されたビールです。通年で販売されており、麦のおいしい部分を厳選して引き出し、絢爛な香りと豊かな味わいに仕上がっています。「一番搾りプレミアム」以外にも、製法はもちろん素材にもこだわった期間限定ビールを堪能することができます。
③定額制コンタクト メルスプラン
「メルスプラン」とは、国内最大手のコンタクトレンズメーカーの株式会社メニコンが提供している定額制のコンタクトレンズのサービスです。2001年に用意が始まったメルスプランですが、2019年1月に会員数が130万人に到達するほどの大注目サービスとなっています。
メニコンは、メルスプランとは別に3Cプランを用意しています。メルスプランで活用可能なコンタクトはメニコン製のコンタクトレンズのみ、3Cプランではエースコンタクトが選んだ付け心地の良いコンタクトレンズを利用することができるという違いがあります。
メルスプランで利用可能なコンタクトレンズは、使い捨てタイプから3ヶ月交換タイプまで準備されていて、ハードかソフトかも選択する事ができます。長期タイプのコンタクトレンズを利用していたときに、欠けしてしまった場合でも、店頭に持ち込む事で無料交換する事も可能です。そして、「視力が落ちてしまった」などの理由で、別のコンタクトレンズに変更することもできます。
さらに2017年2月より、会員向けの「メルスプランアプリ」というスマートフォン向けのツールを提供していて、2018年には約20万人が登録しています。登録しておけば、長期タイプのコンタクトレンズを使用している人には、交換日をメールなどで教えてくれるので交換忘れを防止することが可能です。また、メニコン直営店へも前もって予約できるなど、交換の待ち時間を短縮する事もできます。
https://www.menicon.co.jp/mels/about/
④air Closet
定額制ファッションレンタルサービス「airCloset」を運営するエアークローゼットは、2020年6月期の売上高が40%増となるなど堅調に成長を続けています。「air Closet」は日本最大級のファッションのレンタルサービスです。
様々なプランに分かれており、ユーザーの状況に合ったサービスを提供しています。お金はかけられないけど、毎日違った新しい服を着たい方には嬉しいサービスです。モードなスタイルから、女の子らしいコーデまで幅広いラインナップが魅力です。
「air Closet」では、新作も含めた30万着からのレンタル可能なので、いま着たいトップスや、気になっていたパンツも、手軽に充分に満喫することができます。雑誌や広告で活躍する専門家のスタイリストが、ユーザーの好みはもちろん、体型、着ていくシーンなどのリクエストをもとに、専門的な視点で選択してくれます。
毎回利用した感想を伝えることで、もっと似合うコーデ探しをすることも可能です。手軽に様々な洋服を着ることができ、ファッションを楽しめるのが「air Closet」の成功理由です。
⑤KIDS LABORATORY
「KIDS LABORATORY」は、生後3か月から8歳の幼児向けに、お子さんの発展にマッチした知育玩具を個別に選び、決まった時期にお届け・交換する定額制のレンタルサービスです。「子供の成長に合わせて、どのようなおもちゃを選んだらいいか分からない」と葛藤するパパママに、イチ押しのサービスです。
子供の発達にマッチした知育玩具を個別に選び、決まった時期にお届け・交換してくれるのでおもちゃ選びに迷わず、さまざまなおもちゃを利用することができます。さまざまなおもちゃを利用することで、子供との新たな時間を楽しむことが可能です。返却が必要なレンタルだからこそ、おもちゃを乱暴に扱わずに、物を大切にする心が幼少期から芽生えます。そして、次に借りる人の事を想う優しい子に育ちます。充分にクリーニングしても修復できない傷やシミは、ユーザーにレンタル前に案内しているので、その点においても安心して利用できるサービスです。
https://kids-laboratory.co.jp/
⑥Oisix(オイシックス)
テレビでも紹介されて、すぐに著名になったのが「Oisix」というサブスクECサービスです。有機野菜にこだわり、赤ちゃんでも食べられるくらい「安全」な野菜や魚、肉を取り扱っています。何を使っているかわからない中国産の野菜をたべる事も多くなってきた現代に、安心・安全なサービスの提供をしています。
「Oisix」は、日本サービス大賞の【優秀賞】を受賞し、スマホの広告などでもよく見かけます。始めての方限定で全額返金制度がある「お試しセット」を注文できるのも魅力です。もし、気に入らなかったら全額返金してもらえるので安心です。
オイシックスの会員になると、毎週数千円相当の食材があらかじめサイト内のお買い物カゴに用意されます。自分の好みに合わせてボックスの食材を追加したり減らしたりするなど自由にカスタマイズして注文したり、食べたい時にだけ注文できるので、余分なお金もかからないというのもありがたいです。忙しい時に注文したり、食べたいメニューがある時に注文したりすることができるので、ユーザーの満足度も高いサブスクECサービスです。
https://www.oisix.com/shop.g6–milk–info_nocp__html.htm
⑦バーチボックス(BIRCHBOX)
「Birchbox」は各化粧品メーカーの試供品や新商品を、毎月自宅まで配達するというサービスを行っています。配達だけでなく、ユーザーは自分のところに送られてきたアイテムの使い方をYouTubuの動画で見ることがでるなどアフタフォローも徹底しています。「Birchbox」が届けるサンプルは、毎月4~5個となり、動画を見ることで、商品の正しい使い方を知ることができます。また、その人に合ったサンプルを選んで配達してくれるのも「Birchbox」の魅力の一つです。
コスメといっても、化粧水や乳液などのスキンケアアイテムもあれば、リップやマニキュアなどのメイク用品もあります。その他にもヘアケア商品やボディケア商品など、たくさんの種類の商品が存在しています。「Birchbox」ではたくさんの商品の中から、「この人はどんなアイテムに関心があるのか」「何を届ければ喜んでもらえるのか」という事を考えてアイテムをセレクトするというところに力を入れています。
ユーザーの好みのトレンドや肌質や髪質はもちろん、美容に関して何に困っているか?などを調べているからこそできるサービスです。ただやみくもに送るのではなく、「同じサンプルを2回入れない」、「気に入ったアイテムはそのままサイトで購買可能」などユーザーに寄り添ったサービスを展開しています。
https://www.birchbox.com/subscribe/channel/raf/ksph7?raf=ksph7
成功よりもはるかに多い失敗事例
サブスクの成功の陰には、はるかに多い失敗があります。90%が失敗するという調査も報告されています。
①食べ放題PASS
焼肉チェーン「牛角」を運営するレインズインターナショナルが販売していた「食べ放題PASS」です。このサービスは、2019年11月に首都圏の3店舗限定でスタート。月額11,000円で、通常3480円の「牛角コース」が食べ放題になるという、お得感のある価格が、人気を博していました。
ではなぜ、失敗なのか?
それは年明けからSNS上で話題になるやネットメディアやテレビ番組でも取り上げられるようになり、購入者が殺到。対象の3店舗は予約で席が埋まってしまい、PASSがあっても店に入れない状態になってしまったのが原因です。
②Tokyo Shave Club
男性用カミソリの定期購入サービス「Tokyo Shave Club」です。カミソリの替え刃を毎月配送するサービスで、スタートアップ企業のOpenUpが2013年12月に開始。月800円(送料無料)で6枚刃の替え刃3個が届く、プレミアムプランなど3種類の価格帯で提供していました。ところが、2018年5月にはサービス終了を発表。
その原因は、新規顧客の獲得につまづいたことだったそうです。
このサービスは米国で成功を収めたカミソリの定期購入サービス「Dollar Shave Club」(DSC)のビジネスモデルを日本に持ち込んだものだったが日本では市場環境の違いに苦しみます。
・カミソリの購入環境の違い(米国では、店舗で買いづらい)
・プロモーションの不発(米国では、競合を批判したYoutubeがバズる)
などもあって、定期購入するユーザーが集まらなかったそうです。
③SAKELIFE
ベンチャー企業が提供していた日本酒の定期購入型EC、「SAKELIFE」です。同サービスを始めたのは、2013年に創業したベンチャー企業、Clear株式会社。日本酒に特化した事業を展開しています。
月額3,150円で4合瓶が届く「ほろ酔いコース」と、月額5,250円で1升瓶が届く「ぐい呑みコース」の2種類。「創業500年に老舗居酒屋店主の目利きで、顧客の好みに合わせて厳選した日本酒を届ける。」というコンセプトが、「日本酒に興味はあっても選び方が分からない」という顧客のニーズを捉えたそうです。
着実に会員数を伸ばし、利益も出ていたものの、別の会社に事業を譲渡します。「事業を大きくスケールさせるには向かなかった」とのことで、その理由で意外だったのは契約後2年前後で会員が“卒業”していくことだった。「自分の好みの日本酒が分かってきた」「自分で選べる自信がついた」といった感謝の言葉を残していることから、サービスへの不満からの解約ではなかったが、日本酒の需要低迷もありスケールが大きくなる見通しも見いだせなかった。
④ZOZOTOWN「おまかせ定期便」
ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」が2018年に始めた、「おまかせ定期便」です。おまかせ定期便は、「サイズ」や「服の好み」などアンケートに答えると、ZOZOTOWNの取り扱う50万点以上のアイテムが選んで送られる、というサービス。1~3カ月ごとに、服や靴など5〜10点が届きます。
サービス自体の利用料金は、送料200円(税込)のみ。好みに合った商品は購入して、不要なアイテムは無料で返送できます。「服を選ぶのが面倒なので助かる」「自分では選ばないものを選んでくれて幅が広がった」など好評の声も多かったようですが、2019年3月にはサービスを停止。
その理由は同社によると、「既存会員の購入率が低かった」ため事業モデルとして成り立つのが難しいと判断したそうです。
利用者の評判をネット上で探ると、「服を選ぶのが面倒なので助かる」「自分では選ばないものを選んでくれて幅が広がった」「返品が圧倒的に楽」など好評の声も多い一方、「好みに合わない服ばかり」「サイズが合わない」「購入時は定価なので、ZOZOの全商品を1割引きで買える『ARIGATO』会員だと割高になる」など不評のほうが多かった。
⑤suitsbox
「紳士服のアオキ」で有名なAOKIホールディングが提供していた、スーツレンタルサービス「suitsbox」です。「suitsbox」は、”スーツ離れ”が進む20-30代の若者世代をターゲットに、2018年にリリース。
月7,800円のエコノミープランでは、スーツ・シャツ・ネクタイ各1セットが毎月送られてきて、新しいボックスが届いたら前に届いたアイテムは返却します。「プロがコーディネートを選んでくれる」「季節に合ったスーツを着れる」などが人気だったようです。
ところがリリースからわずか半年後の2018年12月、「中期的な黒字化が見込めない」としてサービスを終了。その要因は、顧客ターゲットの”想定外”にありました。スーツ離れが進む若年層の利用を想定していたが、実際には店舗で購入している40代などの中核顧客が多く、既存店舗の売上を食い合う状況が起きてしまった。
自社のネット通販サイトとの相互送客など期待していたシナジーも見られず、また豊富な品揃えを求めるユーザーの声に応えられなかったこと、さらに「システム構築費やサービス運用コストがかさみ黒字化が見込めない」ことから、撤退に至ったそうです。
⑥Optune(オプチューン)
2020年6月30日、資生堂はサブスク型のパーソナライズ化粧品サービス「Optune(オプチューン)」をひっそりと終了させた。スマートフォンのアプリと連携して、写真を撮影するだけでAI(人工知能)が利用者の肌を解析し、数万通りの配合から一人ひとりに合った美容液を抽出するIoT機器を貸し出す月額1万円のサービス。大手企業が取り組むサブスク事業として注目を集めたものの、19年7月のサービス開始からわずか1年で撤退となった。
サブスクビジネスのメリット
メリット1:毎月一定の売上を得られる
サブスクビジネスの最も大きなメリットが、利用料が定額のため、必ず毎月一定の売上が立つことです。従来のビジネスモデルであれば、顧客の人数がわかっても、売上を正確に予測することが難しかったが、サブスクビジネスなら顧客の数がわかれば毎月の売上予想が立ちやすく、より健全に経営を進められるという利点があります。
メリット2:継続して安定した売上を得られる
次に継続的に売上を得られることが挙げられます。毎月一定の売上を得ることができ、それが継続することは、企業経営にとって大きなアドバンテージになります。もちろん、顧客数が減少することのないように、商品・サービスの改善や見直しなどの努力は必要ですが、一定の顧客数を確保できれば、安定的に継続して売上を獲得できるようになります。
メリット3:新規顧客を獲得しやすい
サブスク方式のビジネスは、一定料金の支払いで好きなだけ利用できることが基本。そのため、利用者にとってもお得感が得られるため、未体験の分野であっても気軽に購入しやすい傾向にあります。サブスク方式は、ビジネスを運営する企業側からすれば、利用者のサービス購入のハードルを下げて、新規顧客の獲得につながりやすいと考えられます。本来なら、新規顧客を獲得するためには、マーケティングや広告出稿などのさまざまな対策を行う必要がありますが、サブスクビジネスは、そのサービス自体が新規顧客獲得のひとつの手段になり得る。
メリット4:利用者のデータを分析・活用できる
サブスクビジネスでは、利用者がスマホやPCからサブスク利用の申し込みを行うのが一般的。このときに、利用者の居住地や年齢、性別、職業などの情報を得ることができます。これらの利用者データが集まってくると、どんな年齢層の利用者に好まれているのか、どんなライフスタイルの人に人気なのかといった傾向がわかるようになってきます。このように、利用者のビッグデータを分析することで商品やサービスの改善に役立てられ、サービスの質をさらに向上していくことができるのです。顧客データを利用したサービス改善のサイクルを常にまわしていけば、継続的にサービスが向上していき、顧客満足度を高めることができるようになります。
メリット5:サブスクビジネスを歓迎するトレンドがある
いまやサブスクビジネスは、動画や音楽配信から美容、教育、飲食など、あらゆる分野で幅広く利用されるようになりました。利用者側にとっても「サブスク」や「〇〇し放題」は当たり前のサービスになり、お得で便利なサービスという認識が広く浸透しています。そのため、新しいサブスクビジネスの展開を考えている場合、それが受け入れられやすい土壌がすでにできているということが、大きなメリットのひとつと言えます。
サブスクビジネスのデメリット
デメリット1:ビジネス開始時のコストが高い
ビジネスを開始する時点であらゆる商品やサービス、コンテンツなどを取り揃えておかなければならないことが挙げられます。ビジネスを開始してから少しずつ対応しようとすると、利用者には魅力的なサービスに見えず、顧客の獲得が難しくなります。そのためビジネス開始時には、相応の準備を行う必要があり、それだけ必要なコストもかかります。
デメリット2:利益が出るまでに時間がかかる
ビジネス開始時にコストがかかることに加え、開始直後は顧客数が少ないことを想定していなければなりません。そのため初期段階では赤字となり、利益が出るまでには時間がかかると理解しておく必要があります。商品やサービスが魅力的で、さらに料金もお得と感じられる内容なら、やがて顧客数が増えていくと予想でき、少しずつ利益が出てくることが期待できます。
デメリット3:顧客数が伸び悩むとビジネスの継続が難しい同じ
サブスクビジネスは、顧客1人あたりで売り上げられる金額が一律のため、ある一定の顧客数を確保していないと、利益を出してビジネスを継続することは難しくなります。つまり、サブスクビジネスをスタートしても、顧客数が伸び悩んだり、一度は増えたものの解約する人が多く顧客数が減少したりする場合、ビジネスとして成り立たせることが難しくなります。
デメリット4:新しい商品やサービスを継続的に用意する
一度サブスクビジネスを申し込んだ利用者に、それを継続してもらうためには、利用者を飽きさせず常に新しい商品やサービスを提供し続けなければなりません。サブスクビジネスにいくらお得感があると言っても、利用者が「つまらない」「お金の無駄」と思ったら解約されてしまいます。商品やサービスの改善はもちろん、新しさや楽しさなど+αの魅力を訴求し続けることが大切です。またそのためには、コストがかかることも覚えておきましょう。
デメリット5:同じ分野のサブスクと価格競争の危険がある
あらゆる分野でサブスクビジネスが増えている今、同じような内容のサービスがあっても不思議ではありません。しかし似たようなサービスや商品のサブスクビジネスがある場合、利用者はどうしても料金だけで比較しがちです。すると価格競争に陥る危険もあり、安易に定額料金を下げるべきか、それともサービスや商品に付加価値をつけるなどできないか、対応が必要となります。
サブスクビジネスを成功させる5ポイント
①需要の事前確認
サブスクビジネスに限らず、事業を始める際は導入前からしっかりと計画を立てていくことが非常に重要となります。その計画の一番最初にしておいた方が良いのが、顧客のターゲティングです。自分が扱う予定の商品やサービスのサブスクリプションを、
・どのような人に利用してもらいたいのか?
・どんな場面で活用してほしいのか?
・どんなサービスを求めているか?
・ヘビーユーザーがお得になるか?
といった、狙うべきターゲット層を明確にイメージすることが重要です。なぜなら、狙うべきターゲット層のイメージが不明確であると、どうしてもコンセプトや狙っている顧客のニーズとのずれが生じてしまうからです。
②入会や退会のしやすさ
サブスクビジネスは、利用者にとって申し込みのハードルが比較的低く、新規顧客を獲得しやすいメリットがあります。そのメリットをさらに活かすために、利用者が申し込みしやすくなる仕掛けを考えてみましょう。例えば、多くのサブスクビジネスで新規利用者に対して無料で利用できるお試し期間を設けています。「無料なら一度使ってみよう」と思う人が多く、顧客の獲得につながりやすくなります。また、逆に退会のしやすさも重要です。縛りを付け過ぎると入会のハードルが上がってしまいます。
③豊富なプランと決済のしやすさ
サブスクビジネスは毎月定額で商品やサービスを利用できるビジネスモデルですが、多くのサブスクビジネスで複数のプランを設定しています。例えば、初心者向けの安価なプランから始まり、もっとも一般的なスタンダードプラン、ヘビーユーザー向けのプレミアムプランなど、いくつかの段階にあわせて設定するケースが多いです。こうすることで、サービス内容と料金を見比べて、利用者は自分により合ったプランを選択できるようになります。また家族やカップル同士での利用を促進する、ファミリープラン、カップルプランなども良いでしょう。要するに、ユーザーにとって嬉しいサービスであるか?を意識しましょう。また、スムーズな決済も重要なポイントになります。ユーザーに合わせた柔軟な決済方法などもしっかり検討しましょう。
④オーダーメイドやレコメンドの機能
顧客データを分析できることはサブスクビジネスのメリットのひとつです。これを利用しているのが、オーダーメイドやレコメンドの機能。顧客データを活用して、その人におすすめのコンテンツが自動でレコメンドされたり、オーダーメイドできたりすれば、顧客満足度はぐんと上がることでしょう。利用者の期待を上回る商品やサービスを提供できれれば、その顧客が継続してサービスを利用することにつながります。
⑤カスタマーサクセスの対応
サブスクビジネスでは、従来のカスタマーサービスやカスタマーサポートよりも一歩踏み込んだ「カスタマーサクセス」に対応することが大切になります。カスタマーサービスやカスタマーサポートでは、商品やサービスに対して不満や問題があったときに対応するのに対し、「カスタマーサクセス」は、顧客が商品やサービスを使って実現したいことを、より積極的にサポートすることを言います。カスタマーサービスやカスタマーサポートでは受動的だった顧客対応を、より積極的に先回りして働きかけるのが「カスタマーサクセス」です。そしてサブスクビジネスでは、そんな対応が顧客の満足度を上げてサービスの利用を継続することにつながるのです。
今後ますます広がるサブスクビジネス
サブスクビジネスがここ何年かで急速に拡大していきましたが、この傾向はしばらく続いていくことでしょう。人の移動サービスのMaaS(マース:Mobility as a Service)も今後さらに注目されてきますが、これも一つのサブスクビジネスと言っても過言ではないと思います。
サブスクビジネスのメリットとデメリット、成功のポイントをしっかり理解した上で、あなたのビジネスでもサブスクを始めてみましょう。
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きっと、お役に立てると思います。