近年のコロナ禍などにより多くの製造業関連企業が導入していた外国人研修制度の実施が難しくなったことや、慢性的な人手不足などで多くの企業が高校生採用に力を入れ始めています。
ただ、その高校生採用は、大卒者の採用や中途採用と違い多くの規制があります。
その中でも最も企業と関連し影響のあるのが、「一人一社制」です。

今回は、その「一人一社制」についてご説明させていただきます。

一人一社制とは

「一人一社制」とは、企業が自社への応募に際して専願を学校側に求め、学校側としても企業への応募の推薦を完全に制限し、「応募解禁日(2022年は7月1日)」から一定時期の間まで、
一人の生徒が応募できる企業を一社とする制度です。

生徒はその企業の内定が得られれば必ずその企業に入らなくてはなりません。
また、内定が得られなかった場合にのみ、次の企業に応募可能となります。

都道府県毎に、学校関係者―経団連関係者―行政関係者の3者により毎年詳細を決めており、地域ごとにルールやスケジュールに若干の違いがありますが、一定期間を過ぎれば複数の企業に応募すできるようになります。

建前上は、学業優先、健全な学校教育を最優先かつ適正な就職の機会を与えるために設けられたルールと言われています。

一人一社制のルールについて

今年(2022年)のスケジュールは以下の通りになっています。

<新規高等学校卒業者の採用選考スケジュール>
7月1日  求人解禁(学校の中で、実際に求人票を見て、企業を選ぶ)
7月~8月 職場見学(1-3社程、実際に選考の前に職場見学へ行きます)
9月5日  応募受付開始
9月16日 選考開始

現在、高校生の就職活動は「学校斡旋」つまり学校の推薦を受けて企業に応募することになります。
この学校斡旋を受けて就職する場合のルールの一つが一人一社応募ということになります。

この「学校斡旋」以外にも「自己開拓」や「縁故採用」という方法もありますが、高校生個人が行う必要がある上、大卒者向けの採用サイトのようなサービスが少ないため「学校斡旋」以外での就職はわずかと言われています。

一人一社制のメリットデメリット

9月の応募受付開始以降、生徒が学校から「推薦」を受けて「応募」できるのが、基本「1社」だけとなります。
「学校斡旋」の場合、大卒のように複数の企業にエントリーをして、併願して選考を進めることは出来ません。

学校が生徒を推薦で絞り込むことにより、手厚いフォローが可能となるという点では、メリットがあると言えるかもしれません。
具体的には、

・進路指導担当教諭が生徒に対して企業や業界への理解を確認しながら就職活動をサポートでき、就職内定率を高めることができる。
・学業に支障がない範囲でスケジュールを組むことができる。

ということになります。

デメリットとしては、校内でも成績順などにより生徒が選抜され、本人が受けたくても受けられないことが起こりうること。
つまり、企業とのせっかくの接点が生まれる前に、学校側で制限されてしまうというということになります。

これからの一人一社制

18歳が成人と定められた今、この一人一社制も見直しが進むと言われています。
今までは、「まだ子供だから」という理由で、就職活動の自由を制限してきたことが背景にあり、
18歳は成人という世の中の扱いがより進めば、行政側や学校側も見直しを進めると考えられます。

そう遠くない未来に、高校生が企業を自由に選択し、就職活動が可能となるのではないかと思います。

その時に慌てないで済むように、企業側としては学校任せの斡旋に頼るのではなく、
高校生自身にしっかりとアピールできる採用情報を発信していく必要があると思います。

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